健康保険課に行く。

うつ病になり社会からドロップアウトして、まもなく1年。実は預貯金が1月から底がついている。衣食住については親に世話をしてもらっているので何とか生きているが、国民健康保険の支払が滞っており、いよいよ催促が来た。

このまま放っておいても何も解決しないのはわかっている。僕は重い気持ちを何とか起き上がらせて、相談するために市役所へと向かった。

お金をほとんど持っていない僕は、バスだと片道500円弱かかってしまう道のりを90分かけて歩いて行くことにした。

さほど疲れを感じること無く到着。人口30万人都市の中心の市役所。対人恐怖を持つ僕にとっては身震いがしてしまうほど広くて、人も多い。

僕は総合窓口に向かい、緊張と恐怖のなか、勇気を出して「国保の相談で…」と伝えた。窓口の女性は全てを察しているかのように、近くの職員に伝え、その職員は私をスムーズに仕切りの付いた窓口へ案内をしてくれた。

まだ誰もいない窓口ではあるが、たらい回しにされる様な事も無く、二人の女性職員の連携によりスムーズに通された事により、僕の緊張は和らいだ。

数分待ったのち、見た目50歳前半で落ち着いた表情の男性職員が来た。名前を名乗ったが良く聞き取れなかった。名札も滲んでいてよく読めなかったが、僕にとってはどうでも良かった。

僕はうつ病になった経緯、通院歴、無職である理由、お金が無い理由を伝えた。男性職員はそれを静かに聞いてくれた。

ありがたい事に、国保の支払いについては一旦催促を停止してくれる事になった。そして各部署への相談をしてほしいとの事だった。

・自律支援センターへの相談
障害者手帳申請についての相談
生活保護への相談

申請が通る通らないはともかく、まず相談に行ってほしいとの事だった。

素晴らしい対応をしてくれた男性職員に僕は感謝を伝えつつ、指示された部署にも早速相談にいきますと言い、その窓口を離れた。

その足で自律支援センターに行くが、入口で足が止まってしまった。なんとなく恐怖心を覚えてしまったのだ。仕方なく生活保護の窓口に向かったが、やはり足が止まった。

さっきの男性職員の対応は素晴らしかったが、他の窓口の職員の対応も同等なのだろうか?もし嫌な対応されたら、今の良い気持ちも冷めるなぁ。

などとくだならい考えが頭を駆け巡ったので、今日はもう帰ることにした。

帰りはまた徒歩90分。さすがに足に痛みが走り出す。この1年体力が明らかに落ちている事を実感しつつ、途中ファミマでジャスミン茶を購入し、イートインスペースでくつろぐ。

帰宅。疲労困憊。月曜日には、また市役所に行きたい。